2011年8月3日水曜日

ガルデルのCD-1(11~14曲目)

⑪:ブリサス・デ・ラ・タルデ(黄昏のそよ風)/カンシオン/
作詞:ホセ・マルモル/作曲:カルロス・ガルデル
テーマはホセ・マルモルの詩“メランコリア(悲哀)”を基にしている。だが,アルトゥロ・マートンの曲“エジャ(彼女)”と チェブリエール作曲の“エル・パロマス(鳩)”に極似しているらしい。

Jugad con vuestras alas !oh brisas pasajeras!
賜る我々の翼に!オー,なぎるそよ風!
de huerfanos suspiros de mi secreto amor;
ため息も失うわが秘愛
amor sin esperanza pero de que hace alarde
見せつけられの果て望みも無き
mi corazon que sufre su redes que al ardor
みまわり激しき悩みしわが心

Llevadla, si, piadosas con besos en la frente
よびおこし,たとえ,見え末のくちづけの慈悲深く
a un orquestiada fama con forma de mujer
貴婦人容姿のうわさを言いふらす
sobre tu blancas sienes dejala dulcemente
こめかみ白き甘き振る舞いにつつまれ
cuan unica corona que puedo yo ofrecer.
いかに栄冠のみ捧げ与え出来るとも,

Tu giro es el que nace de seno diamantino,
君の言い回しはダイアモンド風胸に生える
donde se guarde mi alma la sensibilidad
わが繊細な魂の拠りどころ
unico bien que nunca me arrebato el destino
隋一の善は我が宿命奪うことなく
con su serena impura de mi sensibilidad
我が繊細のふしだらと君のさわやかさと共に

Mi amor !oh tu, carino de ardiente fantasia
わが愛しき人よ.!オー君よ,燃える幻想の慈しみ
mi amor es como el alma con lagrimas de fe
我が愛は誓いひずく如き
amor que se confunde con la melancolia
愛は悲哀ととうわくさせ
coronados jasmines
ジャスミン飾り
con hojas de cipres.
イトスギの葉とともに

⑫:エル・アルモハドン/バルス/作者:アンドレス・セペダ‐カルロス・ガルデル
曲はホセ・ベティノティーの“トゥ・ディアグノスティコ(君の判断)”に酷似している。それにしても、歌から歌え謡い継がれきた。クリオージョの古いメロディーの影響から抜けられず、、、とはいえ、見事にガルデル・スタイルに処理されている。

“Una mano despiadada/“無慈悲な手並み
tal vez con maldad profunda/たぶんそこ深き悪辣で
vino a romper a la funda/布おい裂き来る
de mi querido almohadon./わが愛する枕

Me causo tanta tristeza/悲しみ更に引き起こし
al contemplar la rotura/裂け目を眺め
que se llena de amargura/なんと辛き満たす
mi sensible corazon./我が繊細心

⑬:ア・ミトレ(ミトレに捧げた愛国賛歌)/バルス/作者:不明(カルロス・ガルデル)
劇作家、弁士のベリサリオ・ロルダンか放浪歌手フエナンド・ヌンシアタの作品ではないかと信じられていたが、すでに1910年にフアン・バウティスタ・エッチャパレの作品として発表されていた事が判明する。メロディーは明快にバルス“ロカ・デ・アモール(愛に狂い)”と類似するとエンリケ・カビリア編集者は定義するが、アンヘル・ビジョルド作の“ボラー・ゴロンドリーナ(ツバメよ飛べ)”、イグナシオ・コルシーニ作の“デカデンシア・クリオージョ(クリオージョの衰退)にさえ疑似するといわれて、作詞、曲とも何れの作者と解明できず、時が過ぎたのである。

En mi alma nacido un anhelo/我が魂に生まれ来た熱望
que su vuelo /かの飛躍
Lo cubre cual buitre/その強欲も負い隠す
que cantar a Bartolome Mitre/バルトロメ・ミトレを歌うことは
hijo heroico de esta gran nacion./この偉大な国家の

Fue su nombre/名声すぎて
y su grato recuerdo/かの快き回想の
en mi pecho argentino se expande/愛国の心情広がり
el recuerdo de glorias tan grande…/栄光まさに偉大な記念

バルトーロメ・ミトレ:1821年生れ~1906年没,政治家,軍人,小説家
1862~1868年間に大統領務める。アルゼンチン,ブラジル,ウルグアイ三国対パラグアイ戦争に参加。1888年の大統領選において,ドミンゴ・ファスティーノ・サルミエントに敗れる。

⑮:ミ・マドレ・ケリーダ(原題:ポブレ・ミ・マドレ・ケリーダ、可哀想な愛しき母)/ビダリーダ/オリジナル作者はホセ・ルイス・ベティノティー(タジーニのカタログによる)/この曲はすでにサウル・サリーナスを代表とするクジャーノ達の間ではすでにポピュラーな主題でひろがり、パジャドールの間では可なり知れた曲であった。ポッポゥーリー(ドミンゴ・サンタ・クルス)、ア・ミ・マドレ(バルス、カルロス・マッチ)、エル・エストリボ(タンゴ、ビセンテ・グレコ)、エル・モーロ(エスティーロ、ガルデル-ラサーノ)、ラ・モントゥーラ(タンゴ、カナロ-エスポシト)、等の曲に酷似している。処が ガルデル(レコード会社?)はこの曲を伝説的作品として取り上げている。

Pobre mi madre querida,/哀れな愛しのわが母
que de disgustados le daba;/失望で思い悩む;
cuantas veces escondida,/幾と無く身を隠す
llorando lo mas sentida/悲しみに泣き崩れ
en un rincon la encontraba/見出した隅で

Que yo mismo al contemplarla/われ自身ご機嫌取り
el llanto no reprimia,/すすり泣き耐えらぬ,
luego venia a conformarla/その後で和解かやってくる
en un beso al abrazarla/抱擁とくちづけ
cuando el perdon le pedia./許しを無心する時に

Por que con ella tenemos/なぜならば彼女とは
un corazon tan ingrato,/ひとつ心の忘恩の
que poco caso le hacemos/少しも気にとめぬ
siendo que el ser le debemos,/当たり前の努めことと知りつつ
para que darle un mal rato./悪き束の間をもたらし

Si es la madre en este mundo/もし母ならばこの世の中にて
La unica que nos perdona,/我々を随一赦し,
Con sentimiento profundo/深き情とともに
sabe amar y no abandona./愛を知りそして見捨てる事無く.

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