2011年8月9日火曜日

ガルデルのレコードの謎

ガルデルの生存初のレコードに纏わる霧に霞んだ謎


この章はガルデルを真に賛美,心酔,崇拝する人々に捧げることにしましょう。彼を語るには眩暈するかのごとく回転する黒い盤(即ちSP,LP盤)のみに一言できない。それは包まれた謎の数々。不可解な空洞に消滅した録音の数々,コレクターが観念的に探す未発売タイトル,発見不可能なレコードなど。まだまだ,近年になっても興味つき無い話題は沢山ある。ここでは前編(8月3日)で紹介したCD‐1の補足として14曲以外に存在した録音と、その曲名をテーマにします。この未発表曲(没にされた?)については昨年10月の投稿記事で“エル・プレショネーロ”なる曲のみが発売されなかった様に書きました。しかし,その曲はエスティーロ“ア・エドゥワルド・ニゥーベリー”ではないか,また,それともこの曲“エル・プレショネーロ”とで8枚目を構成していたのではないかとも考えられます。他にも“ミ・テチョ・デ・エストレージャス(我が屋根上の星々)”,“グロリオソ・センテナリオ(百年の栄光)”,“ラ・ティシカ”などの曲のレコードも含まれていたという事です。全体で44曲22枚のレコードが録音されていたと言う説まであります。また,サウル・サリーナスとの二重唱でのセグンドボーカルがガルデルがあるという説の録音の有無。これらの貴重なレコードはタジーニ商会が破産消滅した際に多数が積み上げられて放棄処分されたとか。1955年にこのシリーズ(1912年録音)内の4枚のみのマスターが再現されています。曲は“ポーブレ・マードレ”,“ミ・チーナ・カブレーラ”,“ラ・マニャニータ”,“ジョ・セ・アセール”でギター伴奏は本来のガルデル自身ではなくてロベルト・グレラに技術的に吹き込み変えられています。もしかすると,このSPレコードは日本でも入手可能だったのではないかと思われます。その一枚の“ジョ・セ・アセール”のレーベル写真を何方かのブログで見た気がするのですが...

注記:エドゥワルド・ニゥーベリーという人はアルゼンチンの航空界のパイオニア的人物

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